注文住宅 失敗
驚くべきことに、注文住宅を建てた約9割もの人が、失敗を感じていると言われています。
住宅計画というものは、何百もの要素が含まれた上で成り立っているものなので、ある程度は仕方ないものかもしれません。
住宅業界には、「80%の完成度で合格点」という言葉があります。
もちろん100%を目指して間取りや工期など計画を練りますが、それだけ家を建てることは難しいという比喩です。
しかしそれでも、せっかく注文住宅を建てる以上は失敗なんてしたくありませんよね。
失敗の可能性を少しでも下げるためには、過去の失敗事例を学び、計画に活かすことが一番です。
そこで今回は、私が実際に出会った失敗事例と、その中でも多いTOP3つご紹介いたします。
1.電気、コンセントの位置
配線関係の位置や数は、家づくりの失敗談でも非常に多いと感じます。
賃貸などですと「延長コードで対処」なんてことも可能ですが、持ち家となるとなんとも不格好です。
電気やコンセントの位置で失敗しないためには、「現場で確認をすること」が最も良い方法です。
建築現場では必ず、壁を塞ぐ前に電気用のボックスが取り付けられます。
この段階の位置移動はとても簡単(ネジ1本)なので、必ず確認をして、気になるようであれば位置変更or増設を申し出ましょう。
2.部屋の広さ(天井の高さ)
部屋の広さを正確にイメージすることは、打ち合わせの段階でなかなか難しいものです。
打ち合わせでは基本的に平面図や立面図のみが使われるので、住宅関係者でもない限り、不可能に近いかもしれません。
部屋の広さで失敗しないためには、施工現場や竣工したお家を見せてもらうことをおすすめいたします。視覚的、体感的に広さがイメージできるので、経験上、広さの失敗はほとんどなくなりますよ。
また、実際の現場を見せてもらうと、いろいろなアイデアや他の仕様確認もできるので、数回は見学することをおすすめいたします。※住宅展示場ではなく、実際の現場というのがポイントです。
3.視線
特に、住宅密集地 に建てる方が気にされるのが、外からの視線の問題。
道路やお向かいさんからトイレや寝室が丸見えで、ずっとカーテンを開けられないという話はよく耳にします。
過去には、施工中にお向かいさんが気を使って、窓に目隠し用のブラインドを取り付けられたこともありました。
視線の問題に対処するためには、こちらも計画段階で現場に足を運ぶしかありません。
コンセント同様、窓も多少の高さ変更は問題ありませんが、中には建築計画の許可を取り直さなければならないものもあり、着工してからでは遅い場合があります。
着工前に担当者と現場に足を運び、窓の位置と高さを一箇所ずつ確認するようにしてください。一般的なハウスメーカー・工務店であれば、お施主さんから申し出なければここまでのチェックはしていません。
■まとめ
注文住宅での家づくりに失敗はつきものですが、そのほとんどは事前の確認で避けることができます。
しかし、一般的な施工会社ではそこまでのチェックはされていないので、ご自身から申し出る必要があります。
もちろん、チェックは気兼ねなく受け入れてもらえるものなので、「自分がこの家を管理しているんだ」というくらいの気持ちで、チャレンジしてみてくださいね。